日常生活のなかで、海外へ荷物を送ることはほとんどないのではないでしょうか。しかし越境ECでは、お客様へ商品を届ける際に何らかのサービスを利用して商品を海外へ発送しなければなりません。そこで今回のコラムでは、かんたんトレードサービスでも利用しているEMSについて紹介します。
EMSとは
EMS(Express Mail Service)とは、国際スピード郵便とも呼ばれ、日本郵便が提供する国際郵便のサービスのひとつです。EMSは30kgまでの荷物や書類を世界120ヵ国以上の国や地域に最速で送ることができるという特徴を持っています。
また、損害賠償制度を設けているのも特徴で、万が一の事故が発生した場合でも、200万円を限度とした実損額を賠償してくれます。
日本郵便が提供する他の海外発送の手段は?
日本郵便の国際郵便のサービスにはEMS以外にも「国際小包」があります。大きな違いは配送にかかる時間です。
・EMS:2~4日程度
・国際小包(航空便):3~6日程度
・国際小包(SAL便):6~13日程度
・国際小包(船便):1~3ヶ月程度
また、荷物の重さが2kgまでの場合は小型包装物(Small Packet)というサービがあります。EMSや国際小包より安く送ることができます。小型包装物(Small Packet)も配送方法は航空便扱い・船便扱いのほか、エコノミー航空(SAL)便扱いできる国があります。
配送にかかる時間が短いほど料金は高くなります。荷物のサイズと、どれくらいの日数で届ける必要があるかを考慮して適切なサービスを選びましょう。
国際eパケットに国際eパケットライト!?
すでにたくさんサービスの種類があり混乱しそうですが、日本郵便では2kgまでの荷物を送る場合にはさらに別のサービスがあります。それが「国際eパケット」というサービスです。この国際eパケットですが、小型包装物(Small Packet)との違いは追跡サービスの有無です。
国際eパケットには追跡サービスがついています。さらに国際eパケットと国際eパケットライトの違いは航空扱いとSAL扱いの違いになります。料金で比較をすると以下のようなイメージです。
<料金比較>
国際eパケット > 国際eパケットライト > 小型包装物(SAL便)
日本郵便の国際郵便ダウンロードページの国際郵便料金表のPDFを確認すると、わかりやすいサービス比較表があるので是非参考にしてみてください。
EMSのメリット
EMS以外の説明もしましたが、あらためてEMSのメリットについて説明します。
①配送日数が短い
他のサービスよりも、確実に早く荷物を届けることができます。越境ECでは取引がスムーズになり、購入者からすると手元に早く商品が届くというメリットになります。
②損害賠償制度を設けている
金額が2万円以内の商品であれば、無料で損害保険をつけられます。有料であれば最高で200万円の実損額の賠償が可能です。海外配送は国内配送と比べると配送事故が多く、購入者の手元に届いた時には荷物が壊れいている可能性もあるので、賠償制度は売り手側としては非常に大切です。
③荷物の発送数に応じた割引がある
1ヶ月間の発送が50個以上の場合に適用される「月間割引」や、過去1年間の発送が6,000個以上の場合に次の1年間割引が適用される「年間実績割引」があります。売り手側は発送費用の圧縮が可能となります。
まとめ
今回のコラムではかんたんトレードサービスで利用している日本郵便のEMSを紹介しましたが、日本郵便以外の企業が行っているサービスもたくさんあります。「どういった荷物を、どの地域に、どれぐらいの数量を発送するか」など利用条件によって最適なサービスは変わります。
今後越境ECを始められる方は、このコラムをもとに自分にあった配送方法を検討してください。